逃げる。なんとしても。

大岡昇平のエッセイに「自分は東京育ちの知識人なので、他人に干渉されず、好きな本を読んだり、友人と議論して過ごすのが好きだ」というようなことが書いてあった。

大岡先生とはレベルが違うけれど、自分について言うなら「都会育ちの勉強好き、いつも単独行動で、自分の机で文章を読んだり書いたりしている時が幸せ」

これが私の「自分自身に対する定義」だと気づいた時、夫や義姉との間にある断絶の正体がわかった。

彼らは「僻地育ちのインテリ嫌いで、親類縁者と濃厚に関わりをもち、常に団体行動、文字情報よりテレビかネット情報を好む」。そして私に対しても、自分たちと同類になるよう圧をかけてくる。「家族なんだから」と。

もう限界なので私は逃げます。