資格試験予備校の講師の書いたテキストは、私に合わないとわかった

長年の苦手克服を目標に掲げたこの1年。放送大学のドイツ語、簿記3級、ファイナンシャルプランナー3級、英検準2級と、難易度の高くない試験を次々とクリアしてきた。

「やればできるじゃん、自分」と油断したせいか、先日受けた宅建は撃沈。

さあこれからどうしようと考えながら、司法書士試験の民法のテキストを開いてみた(司法書士試験のテキストは、7年ほど前に10冊程まとめ買いをしていた)。アンダーラインを引いたり、書き込みをしたり、問題演習を解いたり、それなりに勉強した形跡があるのに、なんにも頭に残っていない。伊藤塾のうかる!シリーズで、試験に出そうな重要な部分を整理して書いてあるのに、なぜわかりづらく感じるのだろう。

たとえば、「第三者弁済」について「AがBに100万円貸したとします。債権者はAとなり債務者はBとなります。この場合BがAに100万円を返還した場合は、通常の弁済ということになります。Bの親友であるお金持ちのCが、Bの代わりにAに対して100万円返還したとします。この場合でも債権は消滅し、いわゆる第三者弁済となります(474条) 」 この「親友・お金持ち」っていう例えは必要?

先日読んだ『元法制局キャリアが教える 民法を読む技術・学ぶ技術』では、「第三者弁済」についてどう書いているかというと、民法474条は「債務の弁済は第三者もすることができる」と定めていて、「弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者」は原則「債務者の意思に反して弁済をすることができない」(2項)し「債権者の意思に反して弁済をすることができない」(3項)。それぞれ例外(弁済できる場合がある)というふうに説明されている。この本を読むと頭が整理される。

資格試験予備校の講師は、合格者で実務経験もあるから、いろいろな事例を知っているのだろうけれど、私は具体的な話をされると本筋が見えなくなる。