「オレ、この家でるね」
「なんで?ママがなにしたっていうの?パパが死んでから、ママひとりで何不自由ない暮らしさせてきたやん」
親は子どもに、社会との向き合い方を示さなければならない。
美味しそうなごはんより、凝った手作り弁当より、おしゃれな洋服より、小綺麗なマイホームより、名門と呼ばれる学校より、それが子どものためになるのだ。
子どもは親を見ている。親を通して社会を知ろうとしている。
放送大学「現代の家庭教育」の講義を思い出した。
「家庭教育とは、親と子どもの相互作用であり、子どもの社会化である。家庭教育には、親が教育的意図をもって行うものだけでなく、親の無意図的な働きかけも含まれる。」
拓ちゃんママは、母子家庭とか、和歌山から出てきた成金弁護士とか、言い訳しながら、拓ちゃんを社会化する責任から逃げてきたんだね。